こんにちは。「米ドル資産運用のコンシェルジュ」米国公認会計士 (CPA) &ファイナンシャルプランナーのトクとく子です。
今日は米国の確定申告作成の依頼先のタイプ別特徴についてお話しします。
不動産からの家賃収入など米国源泉の収入がある場合、米国での確定申告をすることになりますが、その確定申告作成の依頼先を、タイプ別にお伝えします。
米国確定申告の作成は主に米国公認会計士(Certified Public Accountant=CPA)に依頼するのが一般的ですが、その依頼先は大きく以下の3つに分類できると思います。
- 米国現地のCPA事務所
- 国内の税理士法人で国際業務も扱っているところ(中規模以上)
- 国内のCPA事務所(個人事務所)
では、ひとつずつ特徴を見ていきます。
1. 米国現地のCPA事務所
米国現地のCPA事務所を探して依頼するパターンです。日本人がいる事務所から、アメリカ人のみの事務所まで様々です。日本に居住している個人・法人の申告書は米国居住者と様式やルールが異なります。そのため、アメリカ人のみの事務所の場合は、非居住者の申告に慣れていない可能性を考慮すると日本人がいるところに依頼するのが無難と思われます。
しかし、日本人がいてもCPAの資格がないアシスタント的なポジションの人のみの場合もあるため可能であれば事前に確認をしたほうが良いと思われます。
このタイプの事務所の特徴を以下にまとめます。
- コミュニケーションに時差がある
- E-Filing(電子申請)が可能(申告書の郵送料が不要)
- かなり低い料金のところもある
- 低料金の場合、申告書への入力&提出のみで相談質問対応は一切ない場合もあり
- 米国人のみの事務所:日本語が通じない&外国人の処理に不慣れ
ネットで検索する際は「CPA」「Accounting Firm」「Tax Return」「Nonresident」「物件のある州や法人登記している州名」などのキーワードを使用すると探しやすいと思います。
なお、非居住者の申告も対応可能か(できれば実績もあるか)を確認することをお勧めします。
2. 国内の税理士法人で国際業務も扱っているところ(中規模以上)
日本国内にある中規模以上の税務事務所で、国際業務も扱っているところに依頼するパターンです。このタイプで注意が必要な点は、海外の提携事務所に業務を委託している場合があり、日本側では窓口だけで内容を全く把握していない可能性があることです。また、窓口の事務所と業務委託先と二重構造になるため料金は高めに設定される傾向があると考えられます。
3. 国内のCPA事務所(個人事務所)
最後に、日本で開業している米国公認会計士(CPA)に依頼するパターンです。国内のため、時差なく日本語でのコミュニケーションが可能です。お近くのCPAに依頼すれば実際に会うことも可能です。料金は個人事務所のためばらつきがあると考えられますが、大体は低価格の現地事務所と中規模以上の国内税理士法人の間ぐらいと思われます。
一方で、個人事務所の場合、知識・スキル・経験の観点でそのCPA個人によるところが大きく、事務所間でばらつきが出ることが考えられます。また、海外からE-Filing(電子申告)ができないため、申告書の提出は紙でする必要があります(送料がかかる)。
なお、Big4と呼ばれる大手4大法人のデロイトトーマツ税理士法人、EY税理士法人、KPMG税理士法人、PwC税理士法人は、上記のとく子分類には含めておりません。4大法人は、料金が高いという理由以外にも、個人では外国企業からの駐在員や、大手企業の役員以上の富裕層が主な顧客層であるためです。
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